空っぽの心。

昨日、

実の母の病院へ見舞いに行ってきた。

行きたくて行ったわけではない。

孫とおばあちゃんとの関係のため。

いくら私が嫌いでも

子供たちと祖母との関係に踏み込むつもりはない。



今回は

持病の肝臓病の治療だそうだ。

インターフェロンを打つらしい。

そう聞くと、

症状がおもわしくないことは察しがつく。



それでも、

何の感情も湧いてこない。

ほんの10数年前は

親子二人、

それなりに助け合って生きてきた。



それを壊したのは

母の人格無視のお見合いからだ。

見合い相手には、

一にお金。次に次男、三男。

私の気持ちなどお構いなしに

自分の好都合な人を選んでは

勝手に話を進めて行く。


それを拒めば

我儘だ。贅沢だ。私の老後はどうしてくれるんだ。と、攻め立てる。


兄も父も失って

私は、母の喜ぶ顔見たさに

必死で頑張ってきた。

だけど、

結婚くらい・・・。

好きになった人としたかった。


幸か不幸か知り合った元夫。

初めは何とか持ちこたえていた関係も

夫の鬱で吹き飛んだ。

「きちがい」と、罵る母。

病気を理解できずに攻め立てる母。


母と顔を合わせぬようにと、

1日の大半を、車や公園で過ごした日々。

生き場を失って逃げてきたこの場所も

決して安住の地とはならなかった。


そして起こった事故。

生き残った私にぶつける暴言の数々。

何度顔を合わせても

決してわかり合えない深い溝。


「役立たず」

「あんな男と結婚するから・・・」


何度聞いたかわからないセリフ。

母にとっての私は

老後の安泰のための“道具”に過ぎなかったのでしょう。

一人の人間・・・。


そんなものは微塵も感じません。

兄が即死だったから・・・。

せめて生き残った私を

受け入れてくれても良さそうだが・・・。

それは叶わぬ思いなのでしょう。



今回私は

自分の心の冷たさに

自分の心が空っぽだということを

あらためて気付いた。



大好きだったヘルパーさんの病気は

心の底から湧き出る何かがあった。

その人の死は

今でも受け入れ難く悲しみに包まれる。



それなのに・・・。

実の親が抗がん剤治療をやっていると聞いても

何とも思わない。

何とも思えない。

悲しいとも、何とも。



父の時とは全く違う。

父の時は毎日病院へ足を運んだ。

1分1秒が大切だった。



2人の息子の母として

情けない話ですが

これが今の私です。

私の気持ちで、

子供たちを、巻き込まないことで精いっぱい。



もう、

私に「お母さん」はいないのです。

だからもう、

貴女がいつも言っているように

貴女の言うことを守る良い子の娘はいないのです。



ここにいるのは

子供たちの母として生きることを許された私だけ。

貴女の娘は

あの事故の時

死んでしまったのです。

by jibundenaiwatasi | 2011-02-21 14:39 | 生い立ち・父・兄・母 | Comments(2)
Commented by チンダルレ at 2011-02-22 00:23 x
ご無沙汰しております。チンダルレの咲く季節ですね。

今、目の前にいる子どもたちを優先する気持ちに共感します。
心を空にしないと辛いばかりの関係があります。それでいいんだと思います。
嫌悪を引きずって囚われるのは未来のある子どもたちに悪影響ですよね。
韓国から義理の母がキムチを送ってきました。距離があると素直に美味しいと喜べる自分がいます。
お裾分けしたいです。
Commented by jibundenaiwatasi at 2011-02-22 15:15
>チンダルレさん

お久しぶりです^^
お元気でしたか?
コメント、すっごく嬉しいです^^


距離は大切ですね。
程よい距離感が、優しさや思いやりを運んでくれます。

本場のキムチ
食べてみたいです♪
line

「全身麻痺のシングルマザー」 人生奮闘記。かな?


by jibundenaiwatasi
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